
内容
ディスレクシアの当事者であり、画家・作家の濱口瑛士さんが、ご自分をモデルに描いた、子どものための絵本です。自分がディスレクシアであることに気づいていく様子や、それを友達と一緒に克服していく様子が描かれています。
感想
まず、とても読みやすいです。大きめの文字が短くリズミカルに書かれていて(もちろん総ルビ、わかちがきです)、子どもにも読みやすいと思います。
そして、苦手なことがある子ども同士で協力し合いながら、今の時代らしく、スマホやパソコンを使って苦手を克服していく様子が描かれていて、希望が持てます。学校や社会が、こういう場であればいいなと思わされるストーリーです。
著者があとがきで書かれているように、「まず大事なのはディスレクシアの存在を知ること」なのだと思います。そして、本人の「努力」ではなく、「工夫」や「理解」によって乗り越えていくことができるということを知るために、広く読まれてほしい絵本だと思いました。
監修に、学校図書館コーディネーターとしても著名な赤木かん子さんが入られていて、学校図書館や本が積極的に活用されていることも、個人的に興味深いポイントでした。
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ぼくたちがディスレクシアとわかったときのはなし
濱口瑛士(著・絵) (著), 監修:赤木かん子 (著), 監修:平林ルミ (著)/埼玉福祉会