世にもあいまいなことばの秘密

「世にもあいまいなことばの秘密」の表紙

内容

言葉には、読み方や解釈次第で意味が変わるものが多々あり、そのせいですれ違ったり、争ってしまったりすることもあります。
この本では、言語学者である著者が、日本語の言葉の曖昧さの特徴を、たくさんの例を挙げてわかりやすく教えてくれます。

感想

働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』がとても面白かったので、同じ著者の本を読みました。
誰でも気軽に発信できる社会になり、言葉の解釈によるすれ違いや争いは増えているように思います。そして、それに疲れている人もまた多いのではないでしょうか。
かといって、言葉というものがもつ特性上、曖昧さを全て回避することは難しいです。ですが、「誤って伝わる可能性がある」ということを意識して伝えたり、読んだりするだけでも、おたがいの理解が進み、世の中が少し優しくなるのではないかなと思いました。

本書を読んで、言葉の持つ曖昧さが悪いものではないということもわかりました。
(本筋ではないですが、「お笑い」は言葉の芸だということもわかりました)
楽しい例文から、言葉の面白さ、豊かさに気づかされる一冊です。

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世にもあいまいなことばの秘密 (ちくまプリマー新書 442)
川添 愛 (著)/筑摩書房

Author
いるか

「いるかプリント」の管理人・編集者です。大手教材出版社の編集者として、国語の教材や教科書、特別支援教材などを20年以上にわたり制作してきました。現在は独立して活動中。小学校や放デイでの学習支援、学校司書経験もあります。だれもが楽しく学べる教材を作ることが目標です!