読書中に「あれ? どこ読んでたっけ?」と、行を見失いがちな子どもをサポートする読書補助具、リーディングトラッカー。
集中を助け、読書の楽しさを支える便利なツールです。
市販品もありますが、今回は、学校や学校図書館などで多くの子どもたちが使えるように、本のサイズや字の大きさに合うものを、ラミネーターで丈夫に手作りする方法をご紹介します。
ここでは、A4サイズのラミネートフィルムから、スリット(読むときの窓になる部分)の幅が12ミリのもの3本(緑)と、7ミリのもの3本(青)を作ります。
<準備するもの> 学校にある身近な材料で作れます!
・A4サイズのラミネートフィルム
・マスキングテープ(無地で、目にやさしそうな濃い色。透けにくいものがおすすめです)
・カラーセロファン(色付きのスリットにしたい場合)
・ラミネーター
・カッターマット(メモリ付きのものが便利です)
・カッター、はさみ、定規
※ マスキングテープやセロファンは百均で購入。


① ラミネートフィルムを開き、マスキングテープを貼る

ラミネートフィルムを開き、内側の面にマスキングテープをまっすぐに貼ります。
テープの端を長めにはみ出させて、カッターマットに固定すると、ずれにくくきれいに貼れます。
スリットの幅は、緑は12ミリ、青は7ミリにしました。
間隔を5ミリほど空けて、残りの部分も同じように貼っていきます。
② マスキングテープを重ねて貼る

このマスキングテープは、1枚では後ろの文字が透けて見えてしまうので、2枚重ねて貼りました。
【色付きのスリットにする場合】
1枚目のテープを貼った後、スリットのサイズに切ったカラーセロファンを置き、その上から2枚目のマスキングテープを重ねて貼ります。
※ テープやセロファンを重ねすぎると、ラミネート時に気泡が入りやすくなるため注意しましょう。
③ ラミネート加工する

マスキングテープのはみ出た部分をカッターで切り落とし、ラミネーターでラミネート加工します。

④ 切り離して角を丸くする


カッターやはさみで切り離し、角を丸くして完成です。
※ ラミネート後の切り離しは、ラミネートフィルムが剥がれないように、マスキングテープの縁から2〜3ミリほど残してカットするのがポイントです。
※ 上の写真は筆者が愛用している「かどまる」です。ラミネートフィルムも角丸にすることができます。

<活用と選択のポイント>
【幅の目安】
今回作ったスリット幅12ミリのトラッカーは、小学校1〜6年生の国語の教科書(読解文)でも使えます。子どもたちの本にあるルビ(ふりがな)を隠さない幅です。
【色分けの工夫】
スリットの幅によって、マスキングテープの色を変えておくと、子どもたちが自分に合う幅を選びやすくなります。
お子さんや利用する本の字の大きさに合わせて、スリットの幅やセロファンの色は自由に調整してみてください。
読みやすさには個人差があるため、いくつか試して選んでもらうと、子ども自身が「読みやすさ」を意識するきっかけにもなります。
準備から完成まで1時間あれば作れるので、学級用や学校図書館用として、ぜひこの「手作りリーディングトラッカー」をお試しください!