
内容
言葉には、読み方や解釈次第で意味が変わるものが多々あり、そのせいですれ違ったり、争ってしまったりすることもあります。
この本では、言語学者である著者が、日本語の言葉の曖昧さの特徴を、たくさんの例を挙げてわかりやすく教えてくれます。
感想
『働きたくないイタチと言葉がわかるロボット』がとても面白かったので、同じ著者の本を読みました。
誰でも気軽に発信できる社会になり、言葉の解釈によるすれ違いや争いは増えているように思います。そして、それに疲れている人もまた多いのではないでしょうか。
かといって、言葉というものがもつ特性上、曖昧さを全て回避することは難しいです。ですが、「誤って伝わる可能性がある」ということを意識して伝えたり、読んだりするだけでも、おたがいの理解が進み、世の中が少し優しくなるのではないかなと思いました。
本書を読んで、言葉の持つ曖昧さが悪いものではないということもわかりました。
(本筋ではないですが、「お笑い」は言葉の芸だということもわかりました)
楽しい例文から、言葉の面白さ、豊かさに気づかされる一冊です。
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世にもあいまいなことばの秘密 (ちくまプリマー新書 442)
川添 愛 (著)/筑摩書房