
内容
人気のNHK漢字バラエティ番組を書籍化した文庫本です。
日本と中国では同じ漢字を使っているにもかかわらず、意味が微妙にすれ違っていたり、時には正反対になっていることがあります。
本書では、そういった漢字のルーツや、日本に渡ってからの変遷を楽しく知ることができます。
感想
まさに「ふむふむ」! 漢字の奥深さと異文化理解のきっかけに
この本の元となっている番組を見たことがないので、登場するキャラクターのノリについていけない部分もありましたが、全体としては大変楽しく読みました。
特に興味深かったのが、「麻雀」という漢字のルーツが実はアメリカにあったというエピソードや、「料理」や「老婆」といった熟語の意味が、日本と中国では全くちがっているという話など。まさに「ふむふむ!」と思わされる漢字の豆知識が満載です。
日本で漢字というと、漢字学習での「正しい形」や「正しい使い方」を覚えるイメージが先行し、苦手意識を持つ人も多いかもしれません。
しかし、漢字は遥か昔に中国から伝わり、様々な変遷があって今の意味や使い方になっているのです。この本を読むと、「絶対的な正しさ」なんてないということを感じます。
アジア圏の人と触れ合う機会が多い現代、漢字を通じてお互いの文化の違いや共通点を理解するのも楽しい視点だと感じました。
イラストはない大人向けの本ですが、小中学校で習う漢字のエピソードもあるので、お子さんと一緒に楽しむのもいいかもしれません。
漢字という文化の奥深さ、面白さを改めて感じることができる一冊です。
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漢字ふむふむ (文春文庫 編 19-5)
NHK「漢字ふむふむ」制作チーム編 (著)



